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カメラ遍歴 その3 [お気に入りのもの]

さて
フィルムカメラ時代はニコン党(F3ーF4)
だった私がなぜキャノンに乗り換えたのか?
まぁ、簡単に言えばキャノンのカメラの方が良いと思ったからな訳だが・・・

その理由の本質を簡単に表現すると
  先見性のあるキャノン
  過去に縛られたニコン
という自分なりの印象が大きい。

カメラに詳しい人は知っていると思うが
ニコンのレンズマウントはニコンFから今まで変わっていない。
その点、キャノンはオートフォーカスのシステムEOSになった時点で
マウントを変えた。
それは持っているレンズが新しいカメラでは全く使えないことを意味する。

これは当時、カメラマニアからかなりのブーイングが出て
ニコンに乗り換える人も出たくらいだった。
しかし、このキャノンの決断は正しかった。

オートフォーカス等でどんどん電子化していくカメラ
レンズとカメラの情報伝達が多くなっていくためレンズマウントは
大きい方が良い。
それに画質的にもイメージサークルを大きくとれる大きなマウントは有利になる。
きっとキャノンはこのように予見してマウント変更に踏み切ったのだろう。
(単に電子接点が既存のマウントでは付かなかったので大きくしたという指摘もあるが・・・)

ニコンは過去の資産が行かせる普遍のマウントをうたい文句にしていた。

そして時代はオートフォーカスへ

まずはじめにニコンの技術を抜き去ったのは
キャノンのオートフォーカスシステムだった
ミノルタのαシステムで衝撃が走ったカメラ業界
どのメーカーもαシステムと同じボディ駆動のオートフォーカスシステムを採用した。
これはモーターをボディに持てばレンズコストが下がることからの採用と思われるが
しかしキャノンはコスト的に不利なレンズ内モーターを採用した。
キャノンは基礎研究がしっかりしている会社で
先進的な技術の開拓に力を入れていた
超音波モーターもその一つ。

ジージー大きな音をさせてあまり早くないオートフォーカスカメラに
無音で瞬時にフォーカスする超音波モーターのキャノンのEOSシステムの登場は衝撃的だった。

すでに人間の熟練技を超えたこのオートフォーカスシステムはプロのカメラマンの間にも瞬くまに広がり
特にスポーツ系の速い動きの被写体を狙うカメラマンにはすぐに受け入れられた。
キャノンの営業攻勢も凄かったらしいが
超望遠レンズがならぶサッカーやプロ野球の報道カメラ席は
あっというまにキャノンの“白い超望遠レンズ”に塗り変わった。(ニコンのレンズは当時黒しかない)
その後、ニコンも超音波モーターレンズ内蔵に切り替わって行くことに。

そしてデジタル時代

ここでも大きなマウントに変えたキャノンは吉とでた。
フルサイズイメージセンサーだ
キャノンは自社でイメージセンサーを開発している優位性はあるが
イメージセンサーの特性上、受光面に対して直角に光を入れなければならないため
大きなマウントはレンズ設計に有利になる。

フルサイズイメージセンサーは今や35mmフィルムを超え
ブローニー版(中判サイズ)の画質がある。

レンズ設計が高度になった今
ニコンもその内フルサイズを出してくるかもしれないが
昔ながらのマウントに拘ると苦しいかもしれない。

そしてもう一つ重要な点がレンズ。
キャノンはレンズが豊富で
プロ仕様のカラーバランスまで気を使って整えた高画質レンズから
お求めやすいレンズまで
ラインナップがはっきりしていてそろっているのだ。
その点
ニコンのレンズは
ラインナップの一貫性に欠けている印象がある。
使ってみたいレンズがキャノンには沢山あるのだ。

一眼レフカメラのメーカーを決めるのは
そのメーカーのシステムを採用することになる
拡張性のある世界だからだ

私の買った 30D は
スペック的にはニコンD200に劣っている。
確かに迷った。
でも、ニコンを使っている時から
キャノンの歩みを横目で見ていて
キャノンの取り組みが
いかに先を見ていたかを
実感していた訳だ。

バイク趣味が再燃せず
ニコンのカメラを今でも持っていたら
きっとデジタル一眼もニコンを買っていただろう。

白紙状態(過去の資産が無い)でカメラ選びができたので
自分の本当の選択ができた訳だ。

カメラ遍歴の話だったが
先を見て進むには過去と決別する勇気と決断が重要なことを考える
話になってしまった。。。


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