SSブログ

BMWの良いところ「プロダクトビジネス編」 [単車]

会社は製品を作って売る。
作るにはお金がかかり、それ以上の価格で売って利益を出す。
俗に言う “安く作って、高く売る” これが理想のプロダクトビジネス。
この点でBMWはすごく成功している・・・

BMWは価格が高いが、売れている。
クルマやバイクは実用品では無い
購入者は付加価値にお金を払う。
ブランドイメージだったり、デザインだったり
付加価値はある意味、どう差別化されているか。とも言える。
ここに注視してみると
国内各メーカの製品との違いが明確なのがわかる。
ちょっと乱暴に言えば国内メーカー間では
ブランドイメージとデザインで差別化されている“だけ”と言ってもいい。
基本メカニズムは同じだし、動力性能差も近い。
その点、BMWは独自の思想やメカニズムで差別化を図ってきた
今のほとんどのバイクが採用している
テレスコピックフロントサスペンションは
実はBMWが発明したもの。
しかし、今のBMWではメインにはテレスコピックは採用していない。
テレスコピックにはブレーキング時にノーズダイブが発生して
ホイールベース等のアライメントディメンジョンが崩れてしまう問題がある。
そこでアールズフォークから始まりテレレバーと独自のシステムを開発採用してきた。
理想のシステムを目指して革新を続けている
という思想をうまく付加価値として印象づけている。

と、こう見てくると
非常に開発にコストをかけているいる訳だけど
実は製品には非常にコストが掛かっていないのだ。
BMWのラインナップをよく見て比べてみると
非常に共通部品が多いことに気がつく
モデルやエンジンのバリーションの少なさも低コストに繋がるが
徹底した部品共通化でさらにコストを下げていることがうかがえる。
例をあげると・・・
R1150RのテールランプアセンブリはK1200RSと共通。
R1150GSのタンクは前モデルR1100GSと共通。
F650CSのテールランプはR1100Sと共通。
エンジン、ハンドル周り部品やブレーキ関係部品、サスペンション関係等も
かなりの割合で各車共通化している。
共通化は安易にすると
安っぽい印象を与えるのだが
そこは巧妙なデザイン力でカバーしているところもうまい。

日本のバイクは1車種、専用部品で構成されている物が多い。
世界一のバイクメーカー大国だから生産量が多いため
それでもコスト的に成り立つからな訳だけど
共通化すればさらにコストは下がる。

まさしく、BMWは
“安く作って、高く売っている” わけだ。

こんな事を書くと
なんか、儲け主義で製品作っている印象をあたえるかも知れないが
BMWバイクの基本理念は “快適性と安全性”
BMWのキャッチコピーに
“駆け抜ける歓び”っていうのがあるが
安全に駆け、快適に抜け、運転する歓びを感じる製品を
確かに作っている。

だから、高くても、売れる訳だ。

“安く作って、高く売る”
そしてそれは
“高い価値の物であること”
これからの日本製品が目指さなければならない部分でもあると思う。


nice!(2) 
共通テーマ:クルマ・バイク(旧テーマ)

nice! 2

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。